初めて触れたTVゲームは、ファミリーコンピュータことファミコン。様々なゲームを楽しむも、ドラクエでRPGの面白さに魅了されて以降は、プレイするゲームの大半がRPGに。ヘラクレスの栄光、ディープダンジョン…色々楽しみました。
そんな私は当時小学生。大型スーパーのおもちゃ売り場で、ガラスケースに入ったファミコンソフトを見るのが楽しみでした。またゲームコーナーには試遊用のテレビとファミコンが置かれ、軽く遊べる状態に。もちろん子供が群がって遊んでいる訳で、当時としては珍しくも無い日常の一コマ。しかしその時は見慣れた光景の中に「見慣れない何か」が映っており、少々深く目を向けると…。
くたびれ気味のテレビに映るゲーム画面、しかし自分が知るファミコンの類いとは全く異なる、鮮やかでダイナミックなゲームシーン。繊細な美しい背景、画面を覆う大きなキャラクターが悠々と動く様に驚き、目を奪われ、思わず見入りました。
「えっ?何これ!?」…言葉が出ません。
驚きの正体を知るべく周囲を見回すと、テレビに接続された白い小箱と、装着されたカードらしき物。直感的に小箱が本体、カードがソフトなのは推測出来ましたが、そのコンパクトでスリムな形にまたも驚き。そんな驚きの白い小箱はレジ横に置かれ、手書きで「NEC PCEngine」と書かれたポップが。
PCエンジンは87年10月30日に24800円でNEC-HEから発売されました。子供としては高額、とは言え映る映像を見れば割高感はさほど無く。それ以上に欲しい気持ちの方が大きくて。
コンパクトな本体とスリムなカード形状のソフト…未来感ハンパ無いです。さらに発売当初より掲げられたコア構想と、決定打CD-ROMの存在はまさに夢物語。手持ちのファミコンでRPGを楽しむ傍ら、日増しに膨らむPCエンジンへの興味。ゲーム雑誌でPCエンジンの記事を読んでは焦がれ憧れ。ランドセルのクソガキが学ランのオスガキになった88年末、秋葉原で中古のPCエンジンを13000円で購入し、念願のPCエンジン生活がスタート。もう、骨の髄までドップリです。